コンクールの心の瞬間に!

コンクールの心の瞬間に!

「One Step」~ 2話 ~

バレエ界は、朝からレッスンをするバレリーナ・ダンサーがいるので早いです。

舞台やコンクールの時は、まだ空が暗い時間に起きて準備する事もあります。

バレエ妖精もそんな早起きのバレリーナ・ダンサーを応援している時は一緒に側にいるので朝が早いです。

「ん~。今日はコンクールに出場する13歳のバレリーナさん(らん)ちゃんのそばで応援するよて~い。ん~。」

さすがに妖精も朝が早いのは眠いみたいですね。

「すごいな~!らんちゃん13歳なのにビシッとしてる。」

「そうだ。今日はコンクール本番だから集中してるんだね。今まで毎日練習してきたから大丈夫だよ!」

そう言って妖精のドゥミは、メイクを軽くして会場のリハ室でストレッチをしている、らんちゃんのそばで見守っています。

「昨日のレッスンで、アチチュード、うまくいかなかったなぁ。」

「今日は、3番目か~。あ・あの子のバックかわいい!」

ドゥミが、らんちゃんの心をのぞくと意外に落ち着いていました。

舞台の本番前、リラックスする事は大切ですが、し過ぎるのも上手くいきません。

そう思ったドゥミは、少しの緊張をらんちゃんに与えるために、3回使えるバレエマジックの1つを使った。

「コンコンコーン」と、ドゥミが履いてるポアントをならしました。

すると、リハ室に審査員の先生が応援の言葉を掛けに現れました。

「Good morning」

その先生は、らんちゃんの憧れの先生でした。

「あ・先生!」

らんちゃんは、一瞬にして身体が固まり、心が緊張して縮まりました。

ドゥミは、それを感じて、「よし!これで集中して踊れるぞ!」と喜んだ。

その緊張はドゥミの思った通り、らんちゃんの踊り軸をしっかりさせることになったようです。

バーレッスンの時の、らんちゃんの集中力をアップさせて、いつもより高い軸で準備ができていました。

そのおかげで、バリエーションの振り一つ一つの繋ぎが軽く踊れる事を感じているようでした。

「今日は踊ってて気持ちいい!」

「楽しい!ポアントの指も痛くない!」

集中力、気持ち、心が踊る心になっていると上手くいくのがわかりますね。

それでもドゥミは、少し気になっています。

「リハ室では上手くいったけど。。。」

「次は、出番前の舞台そで。今回は下手からだから、前の出番の子と入れ違いになるのが心配だな…」

すれ違う時に、息使いなどを身近に感じる。その感じた時に緊張して真っ白になる事があります。

感性が豊かなバレリーナ独特の感覚だと思います。

ドゥミは、その瞬間に2つ目のバレエマジックを使った。

「コンコン」

らんちゃんがすれ違う時に衣裳のチュチュが大きく揺れた。チュチュに気を取られて、踊り終わった前のバレリーナの事を感じませんでした。

その後、集中した踊りと気持ちよく軽く踊りきることができました。

「終わった~ぁ~」

「気持ちよかった~」

らんちゃんは、そう言いながら楽屋へ帰ってきました。教室の先生が楽屋にきて少しのアドバイスとお疲れの言葉をかけてくれました。

らんちゃん自身は、今日の踊りは上手く踊れたと思っているようです。

「らんちゃん、お疲れさま。気持ちよく踊れて良かった。今日は3つ目のバレエマジックは使わなくてもいいかな!」

そうドゥミは感じていました。

ですが、コンクールの一番の心が落ち込む瞬間が、今から始まることを忘れていた、見習いバレエ妖精のドゥミのようですね。

コンクールも終わり、残すところ結果発表です。

らんちゃんは、踊り終わった後の気持いい感じも落ち着き、結果が気になっていました。

「結果が残せたらいいなぁ」

「入賞してるかも。。。」

「だめかなーー」

「チョコレートの袋を上手く開けれたら入賞してる!」

「神様・お願いします。」

いつの間にか、入賞していないと、私はバレリーナには向いていない!と考えるようになっていました。

この心の変化にドゥミも困惑していました。

「んーどうしてあげればいいんだろう?」

かわいそうに思い、あせったドゥミは、3つ目のバレエマジックを使って、らんちゃんの結果を入賞するようにしました。

「これで、らんちゃんが喜ぶね!」

その時でした!

一瞬時が止まり、バレエ界の王様が現れたのです。

「おーい!ドゥミよー!」

「それはだめじゃよ。だめじゃ。」

「バレエの妖精は、バレリーナがバレエを愛して、人生と共に踊り続けて成長するように応援する役目じゃ。」

「その子の応援は、今日の踊りが気持ちよかった事を大切にするように応援する事じゃよ」

「バレエは芸術じゃぞ。結果だけが全てではない。」

「自分自身の素晴らしさ、バレエの素晴らしさ、踊れる幸せを感じさせてくれるものじゃぞ」

その事を大切に、最後の応援をするじゃよ。いいなドゥミ。」

そう言って、まだ時は流れ始めました。

「そうか。王様の言われた事がバレエ妖精の応援の仕方なんだ。」

次の瞬間

「結果を発表しまーす!」

残念な事に、らんちゃんは入賞はできなかった。

泣いているらんちゃんのそばで、ドゥミは3つ目のバレエマジックを使った。

「コンコンコーン」

すると、泣いていたらんちゃんが笑顔になり、今日の踊りは気持ちよかった事に気がついたようです。

もっともっと今まで以上にバレエが大好きになっていました。

「また明日からレッスンがんばろう。」

「今日の感覚を忘れないで踊りたい!」

「あ~おなかすいたーー」

そう言って、教室の先生、お母さん・お父さん・弟と一緒に会場を後にしました。

その姿を見送りながら、ドゥミは妖精ノートを書いていました。

・緊張は少ししている方がいい、だから緊張することで不安にならないでね。

・出番前は周りを気にし過ぎないで自分の世界に入って踊りだそう。

・バレエは芸術、結果を追い求めすぎないで、自分を追い込まないでね。

こうして、ドゥミの1日の見習いレッスンは終了しました。

明日は、どんなバレリーナさんの応援をするのだろう。

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