
ステージにおけるアップとダウン。
ヨーロッパの舞台の床は、背景から客席の方へ向かって、ゆるやかな下り傾斜がついています。
そこで、背景に近付くことを「アン・デサンダン」つまり英語でいうアップステージといい、逆に客席の方へ近付くことを「アン・ルモンタン」、ダウンステージといいます。
舞台の左右ヨーロッパではなんて言うの?
日本では、舞台から客席の方を向いて左側
(客席から見て右側)を上手といい、反対側を下手といいます。
これがヨーロッパでは、コテ・クール、コテ・ジャルダンとなります。
日本の上手にあたる方向をコテ・クール=宮廷側といい、下手にあたる方向(客席から見て舞台左側)をコテ・ジャルダン=庭園側といいます。
宮廷側、庭園側の名称を使ったのは主にフランスでした。この国の舞台はかつて観客席左側に国王、右側に王妃の観覧席がもうけられていました。
このため舞台の左右は敬意をあらわす意味で、”国王側”逄妃側”と呼ばれていましたが、フランス革命後、その呼びかたは不適当とされ現在の名称に変りました。
コペンハーゲンの王立劇場では、いまだに国王側、王妃側の呼称が残っています。
ちなみにイギリスは左がプロンプト、右がオポサイドプロンプト、イタリアやドイツでは、単に左、右と呼んでいます。

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